第980回 今日の学び 〜いい人間性を築きあげていく〜
今日の学びは『「出世する」ということの本当の意味は,「俗世間の煩悩を捨て去る」ということにある』です。
出世するということは多くの人たちにとって,喜ばしい,いい出来事であると思います。
しかし,「出世する」ということの意味を取り違えると,その,せっかくのいいことを失ってしまうことになりかねません。
たとえば,「出世すれば,威張り散らすことができる」と考える人です。
また,「出世をすれば,自分の思いで,多くの人を好き勝手に動かすことができる」と考える人です。
このような人たちは「出世する」ということを思い違いしているのです。
「出世」という言葉の原語は仏教にあります。
仏教で言う「出世」は,「俗世間の煩悩から抜け出る」ということを意味しています。
つまり,「俗世間に影響された悪い考えを捨て去る」ということです。
「威張り散らしたい」というのも,「人を思い通りにしたい」と思うのも,煩悩,つまり悪い考えです。
部下たちの信望を失い,上司としての能力を疑われる結果になります。
出世をしたら,そのような煩悩を捨て去って,いわば無私の心境で部下たちや,会社のさらなる発展のために貢献する,という気持ちを持つことが大切です。
「出世する」という言葉の意味を実践できる人が,部下たちの信頼を得て,自分自身もやりがいを持って自分の仕事に従事することができます。
そのため出世してからの人生に,いいことがもたらされるのです。